行雲流水 〜お気に召すまま〜

好きなことを好きなように好きなときに書くブログです。

読書感想:「半沢直樹」シリーズ

池井戸潤の「半沢直樹」シリーズ(すべて文藝春秋)を読み終わりました。

 

f:id:akizuki-haruka:20210925143351j:plain

 

作者について

1963年岐阜県生まれ。慶應義塾大学卒業。98年、『果つる底なき』で江戸川乱歩賞、2010年『鉄の骨』で吉川英治文学新人賞、11年『下町ロケット』で直木賞を受賞。――中略――趣味はゴルフ・写真・フライフィッシングなど。

引用元:『ロスジェネの逆襲』より

 

内容紹介

半沢直樹はバブル期に大手銀行に入行したバンカー。

 

5億円の債権回収、老舗ホテルの再建、IT企業買収、巨大航空会社の再建などを任されることになった半沢ですが、そこには銀行や管理職たちの思惑が複雑に絡み合っていました。

 

調査を進める中で徐々に明らかになっていく不正と、不正が表沙汰になることをなんとしても避けたい管理職たち。

 

大きな権力などものともせず己の信じる正義のために闘う半沢は、果たして最後に勝利を飾ることができるのでしょうか――。

 

感想

『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』『ロスジェネの逆襲』『銀翼のイカロス』は、すべて「倍返しだ!」で一世を風靡したドラマ「半沢直樹」の原作です。

 

私は最初にドラマ化されたものは観ていなかったのですが、第二期のドラマは夫と一緒に毎週欠かさず観ていました。

 

その上で読む原作、やはり半沢直樹は原作でも「倍返し」で、次々と不正を暴いていく様は本当に痛快でしたし、面白かったです!

 

近藤の復活劇が感動的で、個人的にはこの人物の活躍する場面が一番好きですね。

 

唯一の欠点があるとすれば、登場人物のイメージがどうしてもドラマの役者さんとイコールになってしまうことでしょうか。

 

半沢直樹はやっぱり堺雅人さんの顔で出てくるし、大和田常務はどうしても香川照之さんが思い浮かびます(笑)

 

その大和田がドラマ第二期の原作にあたる『ロスジェネの逆襲』と『銀翼のイカロス』に登場していなかったのは意外でした。

 

やはりドラマ化するにあたってかなり脚本も変わっているんですね。

 

この本では物語の舞台を銀行としていますが、本の中で触れられる管理職や会社にはびこる不正については、きっとどこの組織にも当てはまることだと思います。

 

仮に会社の人間が不正をしていることに気付いたとしたら自分だったらどうするだろうかと考えたら――私は・・・言えないような気がします。

 

きっちり指摘して断固闘うのが当然だろうがッ!!

 

とか言えたらカッコいいんですけどね(苦笑)

 

小心者だし、臆病な人間なので・・・たとえ闘おうという気持ちがあったとしても、いざとなると自分が傷つくのが怖いし、周りに敵を作ってしまうのが嫌で、きっと何もできないと思います。

 

もちろん本当だったらきちんと指摘するのが正解には違いないですが、それができるほど自分が仕事ができるかと言われたら私は全然仕事もできないし、「言ったところで何が変わるわけでもない」という諦めの気持ちもあると思います。

 

でも、半沢のように組織の不正に対して真っ向から勝負を挑める人って、この実社会の中でどれくらいいるのでしょうか。

 

周りに敵がどれだけいようが立場がどれだけ危うくなろうが、それでも自分の正義を貫くことができるのは本当にすごいですし、それが本来あるべき姿だとは思いますが、組織という枠の中で生きていくために何が一番必要かというのは人それぞれ違いますし、誰もがみんな半沢のように真っ向勝負を挑めるわけではありません。

 

この小説そしてドラマがこれほどの人気を博したのも、現実にはなかなかできないこと(不正を暴露して悪と闘うこと)を半沢に託す気持ちがあったからこそではないでしょうか。

 

あくまでもイチ個人としての考えですけどね。

 

誤解のないように言っておくと、私は何も不正を見逃せと言っているわけではないし、その不正によって一部の人間だけが私腹を肥やし真面目な人たちが報われない世の中なんて理不尽すぎるし、悪い人間はきちんと裁かれるべきだと思っています。

 

なんか何が言いたいかよくわからなくなってきましたね(^^;

 

結論として、「半沢直樹」シリーズは組織の在り方とか会社員としての働き方などについて、深く考えさせてくれる小説です。

 

・・・ところで、内容紹介について前回までに比べると随分コンパクトになったなぁとお気づきの方もいらっしゃるかもしれません。

 

その理由は二つあって、一つは内容を書き出すのが実のところ毎回かなり大変で時間がかかりすぎることです。

 

本当はいろいろ紹介したいのに、このやり方ではブログ書くこと自体が嫌になってしまうかもしれないなと・・・。

 

もう一つは、ネタバレは誰にとってもメリットが無いということです。

 

実は読書ブログのほうでもずっとネタバレありきで内容紹介をしていたのですが、今さらながら著作権問題など大丈夫なんだろうかと気になってしまい、個人的にいろいろ調べてみたんです。

 

すると、その記事を読んだだけで内容や結末がわかってしまうような書き方はやはり良くないといったことが書いてあったのと、そもそも本の内容が事細かに書かれた(=ネタバレしている)記事なんて誰が楽しんで読むんだとまで書いてあって、「・・・・・・確かに」と今さらながら思ったというのがあります。

 

なので、内容紹介については今回から200字程度でまとめてみることにしました。

 

なんで200字かっていうこだわりは別にないのですが(笑)、理想とするところは本の裏表紙みたいな感じです。

 

少し目を通しただけでも「面白そう!」「読んでみたい!」と思ってもらえるような紹介の仕方ができればいいなぁ、なんて(^^)

 

そうは言っても、私は普段から必要なことを必要以上に書く(話す)クセがあるので、ダラダラ長くなりがちなんですよね(>_<)

 

なので今後のための練習という意味合いも込めて、200字程度と設定しました。

 

半沢直樹」シリーズをその最初に選んだのは、とりあえず書きやすいものからという単純な理由です(笑)

 

・・・とまぁ、こんな感じで結局ダラダラと必要以上に書いてしまったのですが、このブログは書きたいことを書くブログなので、そこはお許しいただければと思います(^^)