ファッション雑誌買ってみた
久しぶりにお題について少々。今週のお題「おうち時間2021」。
このお題で何を書くかずっと考えていました。
私にとってはやはり何よりも大好きな読書について書こうと思っていたのですが、それだといつも書いてることなのであまり芸が無い!(笑)
ということで、今日はファッション雑誌について書いてみることにしました。
私はファッション雑誌は普段ほとんど買わない人間なのですが、今日本屋さんでたまたま見かけた雑誌が目に入ってしまい、そのまま購入しました。
それがこちら、『美的』です。
綾瀬はるかさんの美しさに惹かれたのはもちろん、付録にも目が吸い寄せられてしまいました(笑)
シャネルなんてなかなか手が届かないので、大切に使おうと思います。
私がこういう雑誌を購入するのはなかなかないことなので、夫も珍しがってました。
そうは言うものの、学生時代に一時期めちゃくちゃファッション雑誌にハマったことがあって、当時は『Soup.』をよく購入してました。
ファッション雑誌で私が一番好きなのは、コスメやメイクについての特集ページです。
かわいいコスメとかオシャレなパッケージとか、見てるだけでも気分がウキウキしてきて、それだけで楽しくなってきちゃいますよね☆
デパコスにはなかなか手が出せないけれども、手持ちのコスメで代用できないかなぁとか、そういうのを考えるのも楽しいです。
まだまだ先の見えないコロナ禍、いつまで続くのかわからない本当に辛い毎日ですよね・・・。
だからこそ、自分の好きなことややりたいことをして、少しでも明るい気持ちで日々を過ごせたらなぁと思っています。
そしてなかなか外出する機会がないからこそ、この雑誌を見ながらメイクのことももっと勉強したいです。
・・・やっぱり読書についても書いていいですか(笑)
実は今日の仕事は急遽休みをもらえることになり、いつものように古本屋さんに行ってきました。今回の購入品も大量です。
春江一也『プラハの春 上』(集英社)
春江一也『プラハの春 下』(集英社)
篠原淳美『こころを救う犬たち』(幻冬舎)
オスマン・サンコン『大地の教え』(講談社)
アーサー・コナン・ドイル『緋色の研究』(東京創元社)
加藤節雄『大人のロンドン散歩』(河出書房新社)
マール社『百人一首』(マール社)
世界博学倶楽部『「世界地理」なるほど雑学事典』(PHP研究所)
J・K・ローリング『吟遊詩人ビードルの物語』(静山社)
マイケル・ジャクソン『ムーンウォーク マイケル・ジャクソン自伝』(河出書房新社)
バラク・オバマ『合衆国再生 大いなる希望を抱いて』(ダイヤモンド社)
ラルフ・イーザウ『ネシャン・サーガⅠ ヨナタンと伝説の杖』(あすなろ書房)
ラルフ・イーザウ『ネシャン・サーガⅡ 第七代裁き司の謎』(あすなろ書房)
自分でも思ったんですが、毎回買いすぎですよね。
ちょっともうこれ以上はほんとに買わないようにします・・・とここで言っておいてほんとに買わないならいいんですけど、やっぱり買っちゃうんだよなぁ(笑)
ということで、私の「おうち時間」はやっぱり読書で!
ものまね番組
昨日、日テレでものまね番組やってたので観てました。
今回はおふざけなしのガチ勝負ということで、あのコロッケさんでさえも一切ふざけることなく最後まで歌い上げていました。ご本人は、ふざけたくて仕方なかったとのことです(笑)
私はどちらかというと正統派ものまねが好きなので、昨日のようなガチの歌まねはすごい良かったですね。
青木隆治さんの美空ひばりさん、Mr.シャチホコのMr.Children、圧巻でした。
荒牧陽子さんはさすがですね。この方が歌われていたもともとの曲を知らないので正直似てるかどうかは私にはわからなかったのですが、歌のうまさだけで言うならほんと抜群だと思います。
・・・あ、ここでちょっと話が逸れるんですけど、最近敬称についてのちょっとした論争があったのをご存知でしょうか。上白石萌歌さんが音楽番組で「スピッツ」と呼び捨てにしたとかなんとかいうやつです。
しょうもないなぁと思いつつも、自分のブログに芸能人の名前を書くときとか、これから変に意識しちゃいそうです。さすがにバンド名に敬称は私も付けないですけどね。
てか、そもそもスピッツの皆さんが「スピッツさんなんて呼ばなくていい」と言ってますし・・・。
ということで、Mr.シャチホコは、Mr.が英語での敬称に当たるのでわざわざ「さん」を付ける必要はないと判断し、そのように記載しました。
こういうことにまでいちいちクレームつけてくるようなのってどんな人たちなんですかね・・・そういう人に限って、実生活では普通に呼び捨てしてると思いますけどね。
話を戻します。
今回の出演者の中で個人的に一番感動だったのは、ミュージカルスターの海宝直人さんが出ていたことです!
山寺宏一さんの助っ人として参加されたとのことでしたが、全然もう助っ人なんてレベルじゃない!ガチやん。
海宝さんてあまりTVに出てる印象がなくて、まさかこういう番組で拝めるとは思ってなかったので、めちゃくちゃ嬉しかったです(笑)
お二人はクリスタルキングの「大都会」を歌唱されました。
歌い出しのあのハイトーンボイスを、海宝さんがいとも簡単に歌い上げていたことに感動です。女性が歌うのでも相当キツい音域ですよね。さすがミュージカルスターです。
しかも本家とめっちゃ似てます。(少なくとも私はそう思いました)
ホンマにすごかった。動画を載せておきます。you tubeから拝借しました。気になる方は動画消されちゃう前に観てください!(笑)
ものまねグランプリ 2021 山寺宏一&海宝直人「クリスタルキング/ 大都会」 - YouTube
歌い終わった後の海宝さんと、審査員の新妻聖子さんとの掛け合いも面白いです。
この新妻さんもミュージカル界ですごく活躍されていて、とても40歳とは思えない綺麗な方です。
海宝さんと新妻さんは今度8月に帝国劇場でミュージカルで共演されるとのこと。
私はまだ一度もミュージカルをナマで観たことがないので、ぜひともこの目で見てみたいです。
そもそも私がミュージカルと出会ったのは去年の話なので全然「詳しい」なんてレベルではないですし、そんなミュージカル歴の浅い自分がチケットをとって劇場まで見に行くというのが、昔からのミュージカルファンの方になんだか申し訳ないような気持ちになってしまいます。
気にしすぎですかね(^^;
少なくとも自分が死ぬまでには、一度でいいからナマで観てみたいです。
それが自分の好きな俳優さんが出てるやつとかだったら、もう死んでもいいやって思っちゃうでしょうね(笑)
休みが・・・・・・終わる・・・
私のGWは今日で終わりです。そう、明日からまた仕事です・・・・・・嫌やなぁ(笑)
なんで休みってこんなに時間経つの早いんですかね。
ひたすら本読んでブログ読んで書いてってやってるうちにあっという間に日にちが過ぎて、部屋の片付けとか何もしないまま休日を終えそうです。
仕事してる時はものすごく時間がゆっくりに感じるのに、好きなことしてるとあっという間なのはどうしてなんですかねぇ。不思議です。
ということで、GW最終日は古本屋さんで締めることにしました。今日は夫も休みだったので、また例のごとく車出してもらって・・・(私が運転すると確実に誰か死にます)
今日の戦利品は大量です。割と小説が多めです。
巖谷國士『ヨーロッパ 夢の町を歩く』(中央公論新社)
ウィーダ『フランダースの犬』(新潮社)
千々岩英彰『心を動かす色彩マジック』(青春出版社)
宮部みゆき『パーフェクト・ブルー』(東京創元社)
造事務所『日本人が知らないヨーロッパ46ヵ国の国民性』(PHP研究所)
上橋菜穂子『精霊の守り人』(新潮社)
上橋菜穂子『闇の守り人』(新潮社)
立花隆『宇宙からの帰還』(中央公論新社)
モンゴメリ『果樹園のセレナーデ』(新潮社)
トルストイ『トルストイ民話集 イワンのばか』(岩波書店)
山田昭男『稼ぎたければ、働くな。』(サンマーク出版)
コルネーリア・フンケ『魔法の声』(WAVE出版)
コルネーリア・フンケ『魔法の文字』(WAVE出版)
一番気になっているのは、なんといってもコルネーリア・フンケの『魔法の声』と『魔法の文字』です。
「魔法」という私の大好きな言葉が入っていることもそうですが、何より表紙のデザインが素晴らしく、見つけたその瞬間に一目惚れしました。
しかもこれ、普通に購入したら2,000円以上するらしいのに、なんと100円!!しかもハードカバーで、けっこうな分厚さで、文字もけっこう細かいですよ。
それで100円ときたら、これはもう買わないわけにはいきません。本が私を呼んでいたんです。
これを読みきるのは相当時間がかかりそうなので、心していきたいと思います。
上橋菜穂子の「守り人」シリーズも、めちゃくちゃ楽しみです。
実はかなり前から気にはなっていたのですが、どういうわけかなかなか手が出なくて読む機会がありませんでした。
ファンタジー大好きな私の心をこれでもかと言わんばかりにくすぐってくれます。いやぁ、これもほんと楽しみですね。
もう積ん読があまりにも多すぎて、いっそ同時並行で読もうかなと最近思い始めてます(笑)
心配なのは、それをやるとストーリーとかごちゃごちゃにならないかというところですね・・・。
購入した中で自分でも驚いているのが、ミステリーものを購入したこと。宮部みゆきの『パーフェクト・ブルー』ですね。
実はミステリーとか推理モノって今までに数冊程度しか読んだことがないのですが、たまにはちょっと違うジャンルのものでも読んでみようということで購入してみました。
・・・以上、今回はもうほんとにスゴい収穫でした。
いつも自分が読みたいものとか興味を惹かれたものを購入してるけど、今日はいつも以上に「スゴいものを見つけた!」という喜びでいっぱいになってしまって、帰りの車の中でもめっちゃハイテンションでした(笑)
夫はさぞかし迷惑だったろうと思います。ほんといつも車出してくれてる夫に感謝です。
・・・さて、GW最終日。残りの時間で何をするか。やっぱり読書かな。
読書感想:『太陽と月の大地』
コンチャ・ロペス=ナルバエスの『太陽と月の大地』(福音館書店)を読み終わりました。
作者について
1939年セビーリャ生まれ。大学で歴史を学び教壇に立つが、1983年に教師をやめ、子どもの本の執筆活動に入る。民主化直後の1980年代のスペイン児童文学界の牽引役となった作家の一人で、スペインでは二十世紀を代表する児童文学作家と位置づけられている。
概要
舞台はスペイン――キリスト教徒の伯爵の娘マリアと、モリスコ(キリスト教に改宗したイスラム教徒)の農夫の息子エルナンドの悲恋を描いた物語です。彼らをとりまく事件や社会状況はすべて歴史的事実に基づいているとのことで、実在の人物も多数登場します。
内容紹介
一四九二年、スペインではカトリック両王と呼ばれたイサベル女王とフェルナンド王が、それまでイスラム王朝が支配していたグラナダを制圧し、スペインをひとつの国としておさめるようになりました。それから数年間はうるわしい時代でした。新たな支配者となったキリスト教徒と敗れたイスラム教徒はそれぞれの信仰や習慣を持ちながら、おなじ土地で共に暮らしていました。
しかし、キリスト教徒がしだいに権力に乗じて、強引で無理解な態度をとるようになると、イスラム教徒は恨みをつのらせ、とうとう一五〇〇年に反乱を起こしました。
以来イスラム教徒は、キリスト教に改宗するか、国を去るかの選択を迫られるようになりました。アフリカに逃れた者もいましたが、先祖代々暮らしてきた土地は離れがたく、改宗してその地にとどまった者もいました。
また、それまでイスラム教徒は「モーロ」と呼ばれていましたが、キリスト教に改宗した元イスラム教徒は「モリスコ」と呼ばれ、彼らはそこから長く苦しい時代を生きることになります。一五〇〇年から、完全に国外に追放されることになった一六一一年までは、友情と怨恨、裏切りと忠誠が入り乱れた苦難の時代でした。
アルベーニャ伯爵の娘マリア(キリスト教徒)と、伯爵家の領民として暮らすエルナンド(モリスコ=キリスト教に改宗した元イスラム教徒)。
身分も宗教も違う二人ですが、幼い日からともに育ったこともあり、互いに恋心をもっていました。
ある夏、二人は穏やかな日々を送りました。ともに馬を駆り、語らい――それは安らぎに満ちた日々でした。
マリアと過ごした夏はエルナンドの心をはずませましたが、その日々はあっという間に過ぎ去りました。エルナンドはマリアとの美しい夏の日々を思い出しては、どこにいても気持ちが落ち着かず、なかなか心が晴れませんでした。
やがて秋が来る頃、グラナダでは不穏なうわさや憶測ばかりを耳にするようになりました。そのうわさとは、もうすぐモーロの習慣を禁じる勅令が出されるだろうというものです。
モリスコたちは結束し、キリスト教徒を目の敵にするようになりました。キリスト教徒とモリスコとの間の溝が日に日に深まる中で、ついに運命の1567年を迎えます。
その日――1月1日、グラナダの町でおふれが出ました。血相を変えて家の中に飛び込んでくるエルナンド。うわさの通り厳しいおふれなのかと問いかける母に、エルナンドが答えます。
「それ以上だよ。何もかも禁止だって。ぼくらの服装も風呂も、しきたりも祭りも。アラビア語をしゃべるな、金曜日も家の戸口を開けておけ、女は顔をベールでおおうな、あれもだめ、これもだめって。どこの広場も、怒る人や嘆く人でいっぱいだった」
その日の午後、エルナンドの父フランシスコも帰宅しました。その顔は、憤りで真っ青になっていました。
フランシスコは帰宅するやいなや妻に罵声を浴びせました。妻のアナは、最初からキリスト教を信仰していたのです。アナは泣き出しましたが、フランシスコはかまわず続けます。
「俺たちに押しつけられた教えを、おまえは元から信じていたのだろうが。それなら、なぜ泣く?祈れよ。おまえの信じるマリア様に祈ればいいだろう。家族の怒りと軽蔑からわたしをお守りくださいと」
・・・かねてからキリスト教徒に対して複雑な気持ちを抱いていたエルナンドの兄ミゲルは、この頃には山賊たちと行動をともにするようになっていました。
ある日ミゲルは、グラナダ中で大きな蜂起の準備が進められていることを家族に知らせに来ます。
しかしそれは家族の安否を気遣ったものではなく、どれだけの人間が武器をとるか、どれだけの人間がキリスト教徒と戦う決意があるかを見るためのものでした。
祖父ディエゴは、遠い昔にも起こった同様の出来事を思い返し、時がたてばこれほどの仕打ちはなくなるだろうと言う。
父フランシスコは、キリスト教徒への恨み憎しみでいっぱいになりつつもなかなか決心がつかず、自分が命を落とすことを恐れました。
弟エルナンドは、自分たちを守ろうとしてくれているキリスト教徒たちもいることや、相手がキリスト教徒だからというだけで憎むことはなく、最後まで武器をとろうとしませんでした。
かなしみと絶望の日々の中で、ディエゴは過去の思い出に浸りつつ、やがて息を引き取ります。
――マリアの祖父であるドン・ゴンサロとディエゴは、遠い少年の日に出会って以来の無二の親友でした。その頃のディエゴは、ハクセル・アベーン・ハメスというアラビア語名で生活していました。
彼らもまた宗教の違いはありました。しかし、それによって友情が壊れることはなく、どんな時でも苦楽をともにし、二人は生涯を通して親友であり続けたのです。
そのうちに、エルナンドの母アナも命を落としました。逃げた子ヤギを捕まえようと追いかけたところへ、アナが隠れ家をキリスト教徒に教えに行こうとしていると勘違いしたモリスコが矢を放ったのでした。
その後、ミゲルもまた、戦いの中で命を落とします。
この戦争で、多くの命が失われました。戦争はあまりにも理不尽で、残酷でした。
たとえ生き残ったとしても、ガレー船に送られて漕ぎ手となったり奴隷として売られていく者もいたのです。
エルナンドとフランシスコもまた、キリスト教軍の兵士たちに捕まってしまいました。囚人として、せりに出される二人。
その日マリアが広場で目にしたものは、苦しみと怒り、恨みと恥辱が同時に目に宿ったエルナンドと、屈辱ですっかり老け込んでしまったフランシスコの姿でした。
二人はマリアの父であるアルベーニャ伯爵によってせり落とされ、伯爵の城で暮らすことになります。
アルベーニャ伯爵もマリアも、エルナンドとフランシスコに対してこれまでと変わらぬ友情と信頼を示してくれました。
しかし、エルナンドにとっては、自分はせり落とされた奴隷でしかありませんでした。
ある出来事をきっかけに、マリアの前ではできる限り以前と同じように接するようにしましたが、伯爵一家が深く気にかけてくれればくれるほど、「自分は奴隷だ」という現実を突きつけられ、苦悩するのでした。
日々ふさぎこんでいくエルナンドになすすべの無いマリアは、とうとう伯爵にエルナンドを自由にしてくれるよう頼む決心をします。
伯爵はある日、エルナンドとフランシスコを部屋に呼び出しました。ろうで封印した封筒を取り出すと、フランシスコに渡しました。
その封筒の中には、二人の自由を証明する書類と、どこでも好きなところに行ける通行許可証が入っているのです。
しかし、奴隷の身分でなければ、グラナダの地にはとどまることはできません。
昔も今も変わらず二人のことを「真の友」だと思うからこそ、そばにいてほしいと思うからこそ、伯爵は二人を奴隷として買い取り、自分の家に置いたのでした。
エルナンドは、敬意と感謝を込めつつ、こう答えます。
「そのことはわたくしたちも、しかと承知しております。しかし人が自尊心を持てるかどうかは、ほかの者が自分をどう見るかではなく、自分が自分をどう思うかで決まるのです。伯爵がどれほどお心をかけてくださっても、わたくしはこの家で奴隷でした。公衆の面前で奴隷として買われた時から、自分を奴隷と感じてきたからです。ですからこうして今自由をいただいて、再び命をさずかったかのような心地がします。伯爵がわたくしのためにしはらってくださった三百ドゥカドは、いつまでかかろうと必ず耳をそろえてお返しします」
エルナンドとフランシスコはアフリカの地に旅立つことにしました。しかしマリアは、張り裂けそうな胸の悲しみを抱えていました。
ちょうど明け方に嵐が吹き荒れたこともあり、このまま船の出航がなくなればいい、船が壊れてバラバラになっていてくれればいいと、ひそかに期待もしました。
しかし、マリアの望みもむなしく、嵐はおさまり、船も準備万端整っていました。
エルナンドは、すべてを永遠に記憶に焼き付けるかのように、マリアの姿を眺めました。今ならまだひき返せる・・・その想いを振り払うかのように。
やがて船は出航しました。マリアの姿が遠くかなたになってからもなお、エルナンドは船尾に立ち尽くし、ただその一点をじっと見つめていました。
物語は、アフリカに渡ったエルナンドがマリアに宛てて出した何通かの手紙を紹介して幕を閉じます。
その手紙には、どんな時でも伯爵一家から受けた恩を忘れていないこと、キリスト教徒とモーロが少しでも理解し合えるようになってほしいこと、そしてマリアの幸福とやすらぎを心から願っていることが綴られているのでした。
感想
この物語は、キリスト教とイスラム教をめぐる宗教戦争について描かれています。
これに限らず、宗教がきっかけで起こる戦争は世界の歴史の中で見ても数えきれません。
私たち日本人は宗教に対してどうしてもマイナスなイメージを持ってしまいがちですが、人間は本来誰もが「幸せになりたい」と望んでいるはずで、それを実現するための道しるべとして生まれたものが宗教だと私は思っています。
しかし、幸せになるために信仰するはずの宗教が、この物語のように数々の争いや不幸の元になってしまうなんて、あまりにもかなしい話です・・・。
信ずるものが違うというだけで、どうして人は争わねばならないのでしょうか。
キリスト教徒だろうとイスラム教徒だろうと、そしてまた仏教徒だろうと、何を信仰していようとも、大切な誰かを失う痛みは同じだし、流す血の色はみんな同じのはずです。
マリアとエルナンドのように、宗教間の争いによって愛する二人が引き裂かれてしまう物語は、きっと数え切れないほど存在するのでしょう。
人間が人間である以上、争いは避けることができないのかもしれません。
それでも、人が人を憎み、恨み、殺し合うような世界なんて、誰にとっても不幸でしかないし、何も残らないと思います。
こんなかなしい物語がもう二度と生まれることのないように、そして家族や恋人、友人――愛する人たちみんなが幸せに暮らせるように、心から世界の平和を祈ります。
とても深く、考えさせられる物語でした。
最後に、この物語のタイトルである『太陽と月の大地』について。私も気になっていました。なぜ「太陽」と「月」なのか。
その答えは、物語の中で書かれています。
「月の上に太陽がかかっている。その怒れる日ざしで月は粉々にくだけて海に落ち、遠い異国の浜まで波に運ばれていくだろう・・・・・・お若いの、太陽には注意おし。太陽はキリスト教徒の味方だ。毎日、太陽の強い日ざしが、青白い月の光を隠すのさ。モーロに寄りそう月をね」
月(三日月)がイスラム教のシンボルであることはよく知られていますが、先ほどの引用を見る限り、太陽はキリスト教と深い関係があるようです。
「太陽」と「月」に隠された意味を知ることで、よりこの物語を深く読むことができるのではないかと思いました。
雨の降る前に
行ってきました、図書館へ。
今日返却期限のものがあったので行かないとなぁと思いつつ、GWは天気が悪いと聞いていたので雨に降られるのが一番心配でした。
いや、家から徒歩5分の距離なんですけどね。でもその5分間、往復にして10分、そんな短時間ならできるだけ傘は持ちたくないじゃないですか(私だけ?)
で、実際今朝けっこう激しい雨が降っていたみたいですが、止んだ一瞬のスキに返却しに行ってまた借りてきました(笑)
そしてちょうどいいタイミングというべきか、帰宅してからすぐまた雨が降り始めました。時々、雷も鳴っているようです。今日はずっとこんな感じの天気なんでしょうね。
今日借りてきたのはこんな感じ。
また児童書中心です。ハードカバーなので、帰りの鞄の中がずっしり重かったです(笑)
今回はタイトルを見たフィーリングだけで借りたものが多いです。
一番上にイルカに関する本がありますが、4月に『コービーの海』と『イルカの夏』という「海」に関係する物語を読んだので、海系の話が好きなのかというと特にそういうわけでもなく。
(昨日UPした読書記録一覧に漏れがあったことに気付いたので更新しました)
でも海ってなかなか行く機会もないし、そもそも私の住んでいるのは海なし県(もう限られますね)なので馴染みもないし、自分では意識していないだけで実際は海に対する憧れがどこかにあるのかもしれません。
まぁ、水着なんてとても着られる身体じゃないですけどね(笑)
私のGWは昨日から始まって4日間で終わるので、とにかくこの休日は読書に費やそうと思います。休みの間はブログも毎日書きたいです。
あと、ちゃんと生活リズムを整えて部屋の掃除して・・・っていろいろ課すとまたしんどくなるので、そのあたりは常識の範囲内でやろうと思います(笑)
ということで、これから読書タイム開始~。
読書記録:2021年4月
ロベール・サバティエ『ラバ通りの人びと』(福音館書店)
ロベール・サバティエ『三つのミント・キャンディー』(福音館書店)
ロベール・サバティエ『ソーグのひと夏』(福音館書店)
本田宗一郎『本田宗一郎 夢を力に』(日本経済新聞出版社)
伊藤ユキ子『お茶からお茶へ、旅から旅へ』(新潮社)
リザ・テツナー『黒い兄弟(上)』(あすなろ書房)
リザ・テツナー『黒い兄弟(下)』(あすなろ書房)
藤本義一、丹波元『大阪人と日本人』(PHP研究所)
シヴォーン・ダウド『サラスの旅』(ゴブリン書房)
日本博識研究所『知らなかった!衝撃のアニメ雑学』(宝島社)
吉本ばなな『キッチン』(KADOKAWA)
小池幸子『帝国ホテル流おもてなしの心』(朝日新聞出版)
ジャン・クロード・ムルルヴァ『旅するヤギはバラードを歌う』(早川書房)
藤本ひとみ『マリー・アントワネットの娘』(中央公論新社)
ジェームズ・リオーダン『大地のランナー ――自由へのマラソン』(鈴木出版)
石井好子『いつも異国の空の下』(河出書房新社)
ベン・マイケルセン『コービーの海』(鈴木出版)
斎藤茂太『時間の使い方のうまい人・へたな人』(三笠書房)
杉浦さやか『ベトナムで見つけた』(祥伝社)
小川洋子『科学の扉をノックする』(集英社)
カテリーネ・アルフライ『イルカの夏』(岩波書店)
計21冊。
4月は自分としてはかなりハイペースでした。すごく内容が面白い本ばかりだったので、さくさく読み進められたのもあるかもしれません。
そして4月から、「読書感想」というかたちで丸々ブログ一回分使って読んだ本の紹介を始めてみました。しかし全然うまく書けないですね。本当に難しい・・・。
内容紹介はただ本当に内容を列挙しているだけだし、感想にしても読み返してみて実は全然感想になっていなかったり。
読書とか映画とかレビューされている方のブログを読ませていただくと、長くなりすぎず、それでいてネタバレすることなく紹介していて、きちんと自分の意見も交えていたりして、ほんとすごいなと思います。
やはり、ブログというのは日々学びですね。いろいろ改善しながら私も頑張ります。
ということで、4月に読んだ本の中から感想を少々。
今回読んだ本は全部紹介したいくらいどれも素晴らしいのですが、キリがないので一部だけ・・・。
本田宗一郎『本田宗一郎 夢を力に』(日本経済新聞出版社)
「世界のホンダ」をたった一代でつくりあげた、日本が誇るビジネス界のスーパースター本田宗一郎が綴る回想録です。
機械いじりが大好きな少年は、いかにして「世界のホンダ」にまで上り詰めたのか。人の縁を大切にする心、運をも味方につける才能、そして何より夢を「夢」で終わらせない努力と行動――。
これらのことが、本田宗一郎その人自身の言葉で綴られています。
本田宗一郎は、その当時の時代を生きた人間としてはかなり先進的な考えをもっていたように思います。それを述べた部分を、下記に引用させていただきます。
おふくろはカスリの着物の上に、新しい青い色の帯をしめてくれた。私は得意になって学校へ行ったが、実はそれは母の帯だった。仲間はそれと知って「やーい、お前の帯は女の帯だ」とさんざん私をいじめた。私は泣いて家に帰った。そのとき以来、私は考えた。色に男の色と女の色の区別があるのはおかしい。人間は自分の個性でいくべきで、色とか、格好とかに左右されるべきではない。人に不愉快感を与えたり、めいわくをかけるようでは困るが、着物や色は本来自由であるべきだと思った。
この考えがあったからこそ、本田宗一郎自身も、自分の工場で働く女性たちをとても大切にしていました。
そしてこれは、今現在も問題になっていることでもありますよね。
「男の子だから」黒いランドセル、「女の子だから」赤いランドセル、男が黄色やピンクが好きなのはおかしい、男がスカートを履くのはおかしい、女性は「女性らしい」華やかな格好をすべき、男のくせに、女のくせに、etc。
数え上げればキリがないですが、こうした現代にも通じるような考えをこの頃からすでに持っていたんだと思うと、偉大な人はやはり考えも偉大なんだなぁと思わずにはいられません。
そんな本田宗一郎の生き方、考え方に興味のある方は、ぜひ一読を。
小川洋子『科学の扉をノックする』(集英社)
『博士の愛した数式』(新潮社)の作者としても有名な著者が、それぞれ違った7つの分野で研究を行っている人物との対話を通し、科学の不思議さ偉大さに迫ります。
7つの分野とは、宇宙、鉱物、遺伝子、放射光、粘菌、遺体科学、トレーニングコーチ。
聞いただけでも気が遠くなりそうな、ものすごく複雑で超理系の世界・・・。
でもそんな未知の世界も、一つ一つ掘り進めていくとどんどん興味がわいてくるから不思議です。
研究者は人間嫌いだとか変わり者が多いとかよく言われますが、少なくともこの本に登場する方々は我々と変わらない普通の感性をもった人間です。
そしてとにかくみなさん自らの研究対象へ注ぐ愛がすごい。
そのことを如実に物語っているシーンがあります。鉱物の研究者、堀秀道先生についてです。
途中、お茶と笹団子を出して下さった奥様を拝見した時から、ずっと気になっていたことを質問した。婚約指輪には何の宝石を選ばれたのだろうか。
「トパーズです。自分で採ったトパーズです」
有名宝石店で何カラットもするダイヤを買える男の人は、大勢いる。しかし愛する女性のため、自ら大地に出掛け、ハンマーを振るい、トパーズを採取できる人が、世界に何人いるだろうか。私ならすぐにイエスと返事をしてしまうに違いない。こんなにもロマンティックな婚約指輪の贈り方は、他にないだろう。
すごいですよね。奥様への愛はもちろんのこと、鉱物への愛もハンパじゃない。
一つのテーマに自分のすべてをかけて打ち込むことができる人ってほんと輝いてるし、ただただ「すごい」という言葉しか出てこないです。
こうした方々の活躍によってどんどん科学が進んでいくと同時に、また新たな科学からの挑戦状もあったりして、科学というのは果てしない世界なんだなぁと思わずにはいられません。
生きものの身体が原子でできているように、宇宙のすべてもまた原子から成り立っています。だから地球に住んでいる我々人間を含むすべての生命体が「宇宙人」なんですよね。
科学って、夢とロマンの詰まった宝箱みたいな世界なんだなぁと思います。
偉大で不思議に満ちたそんな科学の世界を、この一冊で堪能することができます。
ちなみに、この本の7つ目の分野「トレーニングコーチ」では、元阪神タイガースのプロ野球選手だった続木敏之さんとの対話について書かれています。
科学を知らなくても、野球なら知っている!
そんなところから、科学への興味の扉は開かれるのかもしれません。
何もしない休日にはメイクでもしよう
今日は祝日だったので、仕事も休みでした。
せっかくの休みやし、普段できないことをやろう!
・・・と意気込むのは前日の夜までで、朝になるとやっぱり布団から出られなくて(出たくなくて)、ずっとぐぅたらしてました。
休みが来るたびに毎回こうなってます(笑)自分の休日に予定がないと、夫も呆れるほど全然起きません。
起きたとしても家事は基本後回しだし、ずっと読書とかゲームとかばっかりしてます。あとブログ読んだり書いたり。
このままじゃダメだというのは頭では理解しているんです。
朝の時間がどれだけ大事かということが書かれた本も読んだし、それこそ先日購入した時間の使い方に関する本も読んだけど、そんなすぐに生活習慣を変えることなんかできないよなとか、またあれこれ言い訳してる自分がいます(苦笑)
前に「○○からの卒業」というお題に乗っかってブログを書いたときは、朝きちんと7時に起きる!なんて豪語していたけど・・・守れた日はほんと少ないです。
最近は残業も少しずつ減ってきたのかなとは感じつつ、いくら在宅勤務っつったって、疲れるもんは疲れるんです。
おまけに仕事上で精神的なプレッシャーも最近感じるようになって、仕事が終わるともうぐったり。
でも自分のやりたいことが何もできないまま眠るのがもったいないと感じてしまって、ついつい夜更かしして読書したりしちゃうんですね。
そりゃあ、朝起きるのも必然的に遅くなるわけです。
・・・そんなわけで、ここのところずっと仕事が始まるギリギリまで寝ていたので、メイクも全然できず。
なので今日は気分転換もかねて、久しぶりにメイクしてみました。
外に出るわけでもなく誰に会うわけでもなく、本当にただの自己満足です。夫は数日前からプチ出張で不在だし。
もともとメイクは好きなので、やっぱり好きなことするとちょっと気分も晴れやかになりますね☆
そういえば、在宅の日とか休みの日でも可能な限りメイクはするようにしているという話をすると、たいていの人に驚かれます。家でもきちんとしてるなんて偉いですね!と。
私自身が単にメイクが好きだからやっているだけで誰かに褒められたいわけではないのだけれども、やはりそう言われると純粋に嬉しいです。
ところで、世間ではGWというものが始まっているようですが、私は明日オフィスに出社しないといけないので、気分はめちゃくちゃブルーです・・・。
そんな憂鬱を吹き飛ばすためにも、今日は私が使用しているアイシャドウパレットについてご紹介したいと思います。(長すぎる前置き)
中国のコスメブランド「ZEESEA」のアイシャドウパレットを愛用していて、「ズーシー」と読みます。これがパッケージからしてもうめっっっちゃくちゃかわいい。
大英博物館とコラボしたパレットは16色入りで、全6種類あります。どれも最高に素敵で迷いに迷いましたが、私は下記の3点を購入しました。
(写真左から)
#05 アンクアミュレット
#01 アンダーソンの猫
#03 クレオパトラ
まずは、パッケージの写真です。
こちらは、それぞれのパレットの配色です。
こういうのっていざ写真に撮るとなるとなかなか綺麗に撮れないのは私だけでしょうか。私の父は写真屋をやっているので、いちおうその血は流れているはずなんですが(笑)
個人的に使いやすいパレットは一番右のやつです。クレオパトラっていうネーミングからして素敵。甘すぎないピンクとか、オレンジ系も入っているので普段でも十分使えます。
お次は、横長系のパレットを。同じく、ZEESEAです。
(写真上から)
アリスドリームランド #02 アリス
ファンタジーパーク #01 ハニードリーム
ファンタジーパーク #02 ブレイジングエンジェル
パッケージはこんな感じ。
配色はこのようになっています。
こちらもパッケージだけで即決しました。
写真ではわかりづらいですが、パッケージの蓋の内側にラメが入っていて、傾けるとキラキラ流れるようになっていて、これがまたべらぼうにかわいいんです。デザイン性も抜群のパレットです。
使いやすいのは、真ん中のハニードリームですね。いろんな種類のピンクがあるしブラウンも入っているので、日常的に一番使いやすいと思います。
写真一番上のやつは見ての通りかなりカラフルで、使いこなすのには相当な熟練が必要かと。
こういう色をさらっと組み合わせられるようになったら素敵だろうなぁ・・・そういう人に憧れます。
ZEESEAのアイシャドウはとにかくめちゃくちゃ発色が良いので、付けすぎるととんでもないことになります(笑)
二つ以上のパレットを組み合わせて使ってみることもあって、その配色を考えたりするのがまたすごく楽しいです。
興味のある方はぜひ公式サイトへ。(※英語サイトです)
ZEESEA® Official Site | LIVING COLORFULLY (zeeseacosmetics.com)
配色といえば、メイクの世界で「イエベ」「ブルベ」という言葉をよく耳にしますが、私自身は正直あまりそういうことは意識していません。
自分に似合う似合わないは置いといて、使ってみたい色や好きな色を自由に使いたいと思っています。
家で実際ちょっと組み合わせてみて、あぁこれはちょっと・・・と思ったことももちろんありますが、家の中でする分には誰にも見られないし、たとえ似合わなかったとしても、自分がその色が好きならそれで良いのではと思っています。
さすがに仕事のときにブルー系のアイシャドウを使う勇気はないですけどね(笑)