行雲流水 〜お気に召すまま〜

好きなことを好きなように好きなときに書くブログです。

読書記録:2021年2月

エリザベス・グージ『まぼろしの白馬』(岩波書店
井堀利宏『大学4年間の経済学が10時間でざっと学べる』(KADOKAWA
ロマン・ロランベートーヴェンの生涯』(岩波書店
吉田一郎『国マニア』(筑摩書房
川内有緒『パリでメシを食う。』(幻冬舎
R・L・スティーブンソン『さらわれたデービッド』(福音館書店
下川裕治『5万4千円でアジア大横断』(新潮社)
松岡武『不思議な不思議な色彩おもしろ事典』(三笠書房
山口路子『オードリー・ヘップバーンの言葉』(大和書房)
藤武士『読むだけですっきりわかる世界地理』(宝島社)
長崎快宏『アジア「極楽旅」のススメ』(三笠書房

 

計11冊。

 

今月は普段の自分の読書ペースに比べると少しゆっくりめでした。

 

ブログを始める前は読書にかける時間がすごく多かったんですが、今月に入ってブログを書くようになってからは文章を書く楽しさも知りました。
こうやって読書以外にも打ち込める何かができたことで、以前に比べるとほんの少しだけ毎日が楽しくなったような気がしています。

 

話を戻して、今月はほとんど小説を読んでいなかったんですね・・・自分でも気付いていませんでした。旅行記とか、世界に関する読み物がやたらと多かった。
私自身は元々出不精だけど旅行自体は人並みに好きなので、今この状況下でなかなか旅行できないことが無意識に旅行記ばかり読ませていたのかもしれません。

 

それでは、今月読んだものの中から感想をいくつか。

 

井堀利宏『大学4年間の経済学が10時間でざっと学べる』(KADOKAWA

まさにそのまんま、経済学がざっと学べます。(他に言い方ないのか・・・?)

 

私自身は大学時代はずっと外国語学科だったので経済学とは無縁の人間でした。
しかし、経済は日常生活と切っても切り離せないものですし、導入部分だけでも良いから経済学を知る機会があればなぁと常々感じていました。

 

この本はまさにそんな人にピッタリのもので、ムズカシイ専門用語も初心者向けにかみ砕いて説明されていたり、よく耳にするナントカ曲線とかいうのもわかりやすく図式化されていたりして、さくさく読み進めることができました。

 

とはいえ一度読んだだけで全部理解できるかというとそうではなくて、特に元々経済学とは無縁だったり数学ニガテ人間からすると(私のことです)、なかなかすぐにはピンと来ない部分も多いので、再読は必要かなと。

 

経済がどういうふうに成り立ってるのかとかって知っておいても絶対損はないと思うので、経済学初心者の方にはオススメの一冊です。

 

川内有緒『パリでメシを食う。』(幻冬舎

私これ最初パリの旅行記とかかなぁと思い込んでいました(笑)
裏表紙にもちゃんと概要が書いてあるのに、それも見ずにタイトルに惹かれてそれだけで購入してしまったんです。

 

読んでみてビックリ。パリで、その道のプロとしてメシを食っている=生活している人たちの話だったんですね。

 

いやぁこれがすごく面白かった。
パリで生きる10人の日本人。その方々の過去と現在そして未来について、実に生き生きと描かれています。

 

私が特に共感できたのは、「手仕事に情熱を燃やす女性テーラー」の話でした。

 

もちろん彼女と私の歩んでいる道は全然違うし、彼女のものすごい努力と行動力には私なんて遠く及ばないけれども、考え方とか、自分を追い詰めて溜め込んで最後の最後で爆発してガンと落ちるところとか、周囲の人から「がんばりすぎ」と言われるところとか、すごい自分と似てるなぁって。

 

そんな彼女にとって、「パリの魅力は自分が自然体でいられる人間関係」だそうで、自分の生きていく道をパリに見つけた彼女のキラキラした姿が文面からも伝わってきました。

 

その地を拠点にして自分の道で食っていく――嫌なことも良いことも引っくるめて何事もおおらかに前向きに捉えて自分の生きる道を進む姿って、すごくカッコいいなと思います。
日本であっても海外であっても、どの道を選んだとしても、自分らしく食っていけるようになるのってすごく素敵なことですよね。

 

私もこの方々のように、自分が自分らしく輝ける居場所をいつかは見つけたいです。
今はその道を模索している段階、ということになるのかな。自分が本当は何をしたいのか、なんとなく見えてきているような気もしていますが。