私の読書遍歴
私が最初に自分の意思で本に触れたのは、中学生の頃でした。
いじめに遭っていたこともあり心から友達と呼べる人もおらず、毎日一人憂鬱な気持ちを抱えて通学していました。
そんなとき、読書好きな母が言いました。
「本を読みなさい」と。本が新しい世界に連れて行ってくれる、あんたが主人公になれるんよ、と。
そして私は家にあった本を一冊、手に取りました。
誰に強制されることもなく人生で初めて自分から手に取った本が、灰谷健次郎『太陽の子』(理論社)でした。
自分から手に取った、ということが一番大きかったのかもしれません。
これをきっかけにして私は読書のおもしろさを知り、実家にある本を片っ端から読むようになりました。
灰谷健次郎『兎の眼』(理論社)、灰谷健次郎『手と目と声と』(理論社)、奥田継夫『ボクちゃんの戦場』(理論社)、椎名誠『岳物語』(集英社)。
そして高校に上がってからも図書室に通い、読書を続けていました。
司馬遼太郎『項羽と劉邦』(新潮社)、司馬遼太郎『竜馬がゆく』(文藝春秋)、リザ・テツナー『黒い兄弟』(あすなろ書房)。
大学時代は周囲の知人友人が軒並み読書好きだったこともあり、彼ら彼女らに大きな影響を受けました。海外の作品を手に取るようになったのもこの頃です。
ヴィクトル・ユゴー『レ・ミゼラブル』(新潮社)、チャールズ・ディケンズ『大いなる遺産』(新潮社)、チャールズ・ディケンズ『二都物語』(新潮社)パール・バック『大地』(新潮社)、山崎豊子『大地の子』(文藝春秋)。
思い出せる限りのものを挙げてみましたが、キリがないのでこの辺で(^^;
当時は読書記録を残していなかったので、自分が何を読んだかパッと出てこないのが悲しい・・・
思い返してみると、中学・高校では日本の作家さんの本をよく読んでいたんですね。
社会人になってからはだんだん時間が取れなくなったのでしょうか、そこから10年近くも読書から遠ざかってしまいました。
あれだけ読書が好きだったのに、なぜそんなに長い期間本に触れることがなかったのか。
本が嫌いになったとかってわけでもなく、むしろ書店は毎日のように通っていたはずなのに、なぜか明確に覚えている読書の記憶がありません。
それだけ仕事で一杯いっぱいだったんでしょうか・・・・・・
再び私の読書熱に火がついたのは、約3年半前に現在の住まいに引っ越してからです。
図書館が徒歩5分圏内で行ける距離にあること、通勤に電車を利用するようになってその時間を有効活用したいと思うようになったこと。
私の場合は、ありがたくも職場まで電車一本乗り換えなしで通えるため、これを活用しない手はないと、近所の図書館に足を踏み入れました。
どうせ読むのならまだ読んだことのないものからということで、まずは海外の有名な作品から始め、図書館通いを続けています。
(もっとも、現在はコロナの影響で図書館も当面休館になってしまい、寂しい限りですが・・・)
自分の読書記録を残すためにも、年間の読書目標を100冊に設定しています。
現在の住まいに来てから早や3年半、今のところ年間100冊目標は達成できています。
今年は図書館休館の影響もあるのでどうなるかはわかりませんが、「目標を達成するための読書」になってしまうのは嫌なので、マイペースに進めたいと思います。